実験=どうなるか、実際やってみて自分の目で確かめる

未来創造アカデミーは好奇心に火がつく学び舎です。
自分で考えて予測したこと(仮説)が、どうなのか検証してみる。
実際にやってみて自分の目で確かめることができたら、仮説の正否に関わらず深い学びにつながると考えています。
課題解決型学習、体験学習には、”実験"を欠くことができません。

先週からスタートした「脱炭素プロジェクト エコハウスを設計して、作ってみよう(ご参考:1日目の様子)」では、電気使用量を減らすアイデアを考えて、成果物を作る(アウトプット)ことにチャレンジします。
脱炭素がなぜ必要なのかを理解しないと、アイデアを出す方向性を見失ってしまいます。
電気に関する基礎知識(インプット)がなければ、アイデアを生み出すこと(アウトプット)ができません。

ということで、プロジェクト2日目は、実験を交えながら、脱炭素、電気について探究してみました。

【プログラム1】そもそも”脱炭素"とはなに?
SDGs目標13で「気候変動に具体的な対策を」が掲げられています。
今回は、動画をみて学びました(SDGs目標13|気候変動ってなに?【アニメでわかるSDGs】 - YouTube)。

  • 地球温暖化
    このままの状態が続くと、2050年の平均気温が2度上昇する。単に暑いだけではなく、洪水の多発、食糧不足を引き起こしてしまう。
  • 温室効果ガス
    地球の温度を適切に保つ役目を担ってくれていた温室効果ガスが増えすぎて、地球の温暖化を招いてしまっている。地球温暖化をおさえるためには、二酸化炭素の削減が必要。温室効果ガスの代表は二酸化炭素でガスやガソリン、灯油などの燃料を燃やすと発生する。電気も燃料を燃やして発電しているから、電気を使っても二酸化炭素が発生してしまう。
  • クリーンエネルギー
    電気は、私たちの生活には欠くことができない。二酸化炭素を削減して電力を確保するためには太陽光発電、風力発電などのクリーンエネルギーのウエイトを上げる必要がある。
  • 私たちにできること
    まずは、不要な電気を消すなど簡単なことから始めよう。
アカデミーの子どもたちは、SDGsへの関心が強いです。
みんな食い入るように動画を視聴していました。日常生活のなかの「まずは簡単なことから始めよう」に関心をもって、行動してくれるとうれしいです。

【プログラム2】白熱電球、蛍光灯、LEDの発光原理と電気エネルギー(1日目の復習)
私たちの生活に身近な白熱電球、蛍光灯、LEDの発光原理を知ると、科学の進化を学ぶことができます。それぞれの発光原理の理解を深めるためにいい実験はないものか?
こんなことを思いついてやってみました。
「白熱電球(豆電球)にプラス、マイナスの電気を逆に流しても発光するか?LEDはどうか?」
「おー、豆電球は点灯した!」、「あれ? LEDは、プラスとマイナスを逆にすると光らない」、原理を知ると「がってん!」



【プロブラム3】発電の仕組みを知る
「コイルの中で磁石を回すと、コイルに電気がおこる。これが発電のしくみ。
実際の発電所では、蒸気や流れる水の力でタービン(羽根車)を回し、そこにつながれている発電機で電気が作られているんだ」、
「では、手回し発電機で豆電球を光らせてみよう」

「早く回すと明るくなる! ゆっくりだと、暗い!」、目を輝かせて試している子どもたちの姿をみて、「やってよかった」、安堵感に包まれホッとしました。感謝です。


【プログラム4】ソーラーカーを作って太陽光発電を身近に感じよう
”脱炭素”には、クリーンエネルギーの力が必要です。ソーラーパネルを屋根に設置した住宅を多く見かけるようになりました。
太陽光発電を身近に感じてもらいたく、子どもたちにソーラーカーづくりにチャレンジしてもらいました。「どっちに回すの?」と質問しながらドライバーで細かいねじで部品を固定しています。
人類進化の過程をみても、手、指先を使ったもの作りは脳の活性化、成長に役に立つことがわかります。

「できた!走るかなぁ?」、「うーん、動かない」、
17時を回っていたので、外は真っ暗、太陽の光を得ることができません。
そんなこともあろうかと、太陽光の代用ができる白熱電球を準備しておきました。
電気使用量が多い白熱電球をつかってクリーンエネルギーの実験をするのは本末転倒?
その点はお許しいただき、自分の作ったソーラーカーを動かしてみました。

アイデアを生み出すためには(アウトプット)、電気に関する基礎知識(インプット)が必要です。その基礎知識を使って、さらに点と点の知識をつなぎあわせて最終成果物の"エコハウス"を作りあげる。試行錯誤して完成させたときの、達成感、楽しさを味わってもらいたい。これが、主体的に学ぶ原動力になると信じています。
さて、次週以降、どのようなプロセスで学びの場をつくろうか?
楽しんでデザインしたいと思います。

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